鴨居港、鴨居大室港ではリールを使ったエビタイ釣りが昔からさかんでした。近年ではマダイの看板を出す宿も4軒に減ってしまい、仕立船で楽しむ釣りになりつつあるのが残念です。

 仕掛けはハリスも短くシンプル。この釣りの特徴は、なんといっても釣り方が簡単なことです。30号のオモリは速潮の鴨居大根や第三海堡でも立ちが取りやすく、短いハリスの扱いも楽です。リールを使うため、ドラグ調整をしっかりとしておけば、初めての人でもマダイとのやりとりは比較的楽です。

 棚は自分で取ります。テンビンが底についたら、糸フケがない状態で3m底を切ります。これで豆テンヤが底すれすれになる計算ですが、実際には糸が流れたりしているので、底よりも若干餌は浮いているという感じです。

 起伏のある海底を流すため、まめな棚の取り直しがポイントになります。この棚の取り直しにより、底近くに餌をキープする効果と、餌を動かして魚を誘う効果があります。

 棚をとった後は、竿をときおりあおるくらいで、派手な誘いはしません。アタリがあったらすかさず竿を立てて合わせますが、竿だけでは針ガカリが浅い場合が多く、リールを素早く巻いて魚の重みが十分に竿に乗るまで絞り込むことがバラシを防ぐコツになります。

 初心者でもとっつき安いシンプルさが長所ですが、棚を取り直している時が隙になる欠点があります。つまり、棚を取り直している間はアタリがわからないので、餌取りにやられるケースがあります。二枚潮で仕掛けが安定しない時は、底をキープするのが困難ということもデメリットに挙げられます。

 

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