野毛屋スタイル2007 専用ロッドの登場

  2年前に確立した野毛屋スタイルのエビタイ釣法。5号の中オモリと18号のテンヤ、PE2号ラインの組合せにより底をトレースしつつアクティブにマダイに誘いをかける釣法。その後に大鯛の実績は数知れず、いまや野毛屋以外のエビタイ船にも広がりを見せている。

 これまで、野毛屋スタイルエビタイの専用竿は無かった。アルファタックル海人餌木シャクリ300のようなハイパワーの長竿を使うのが定番スタイル。

 しかし、ひとつの釣法として確立させるからには、最適化された専用竿が必要、というのが勇治船長の考えだ。

 これに応えて美咲から2007年9月末に専用竿が発売される。上はそのプロトタイプの写真。
長さは、2.4m、2.1mの2タイプ。それぞれににSiCガイドバージョンとステンレスガイドバージョンがあり、バリエーションは4通りだ。

 竿のアクションは8:2調子。ソリッドの穂先は柔軟だが、穂持ちが強力な張りを持つ。感じとしてはスミイカ竿の穂先をやや長くした感じ。一発目の合わせで、鯛の硬い口に親針を貫通するための穂持ちの強さになっている。

 これはそのまま他のエビタイ釣りにも使える。30号の鋳込みテンビンと豆テンヤを使う鴨居式にはぴったりの竿だ。

左の写真はステンレスガイドの竿先。船用のリール竿では極めて珍しいステンレスガイドは勇治船長の好みであり、頑丈さが特徴。

さらに先調子に設定したことにより、底立ち取りが楽になる。この底立ち取りの楽さも大きな特徴になっている。潮がよれることが多い第三海堡や鴨居大根でも、確実な立ち取りが可能になるだろう。

このプロトタイプで、わたしは2.5kgのマダイを釣り上げた。先調子の竿がガンガンと叩かれ、その釣趣はまさに鴨居式シャクリに近い。鴨居式ではスミイカ竿やカワハギ竿で代用する釣り師が多いが、この竿はそのパワーアップ版という感覚だ。2キロ程の鯛を相手には、穂持ちで魚をコントロールできるため抜群の安定感を見せる。5キロ、6キロの大鯛を掛けた場合にどういう凌ぎを見せてくれるか楽しみな調子だ。

  テンヤ、中オモリも発売される。中オモリは、昨年にアオリ用として一足早く発売した。右tの写真が、勇治プロデュースの中オモリ、キングシンカーだ。

 5号、6号、10号があるが、エビタイには5号が最適だ。

 左のテンヤが本邦初公開。クラックカラーのエビタイテンヤだ。プロトタイプでは、金地に赤モデルと、金地に黒モデルの2種類がある。写真は、金地に赤モデル。

 おせち料理の重箱のようにきらびやかなテンヤ、商品名はまだ未定だ。

 クラックカラーのテンヤに活きエビをセットしたところ。海底ではこのようにエビが斜めの状態で一瞬静止し、竿をしゃくるとジャンプする。

 この他にもいくつかカラープロトタイプがあるが、実際に製品になるかは未定。9月の末にははっきりするだろう。

 新製品のロッドやテンヤは、そのまま大原のリールシャクリでも通用するはずだ。機会があれば、外房でも野毛屋スタイル2007のエビタイ釣法を試してみようと思っている。

inserted by FC2 system