釣れすぎたときにどうしてますか?

釣りをやってると、たまに釣れすぎということがあります。まあ、大抵の釣りではそういうことはなく、型をみたり家族の食卓を飾る量を釣るのに四苦八苦したりするような釣りが多いのですが、釣りものによってはクーラー満杯なんてこともあったりします。そういう時には途中で竿を仕舞うのもひとつの選択なんですけどね、残り時間が多かったり、普段の貧果を取り戻そうなんて思っちゃったりで、後で料理する段になってちょっと後悔することがあります。まあ、たまにはこういうことがあっても良いでしょう。

で、そういう場合にどうしてるか?というお話です。

近所に魚をもらってくれる人や釣り仲間がいてくれれば、これみよがしに配るのもいいことですね。でも、それでも余るときもある。ここで保存のために冷凍しちゃう、という選択をする人は多いのではないでしょうか?

実はわたし、魚を冷凍するのって嫌いなんです。確実に味は落ちるし、自分で釣ってきた魚が、魚屋さんで買った魚の鮮度と肩を並べてしまうのがなんか悔しい。イカやタコは味の劣化が少ないので冷凍でもいいんですけどね、魚は冷凍するの嫌い。

じゃ、どうしているか?というと、ほとんど干物か漬物にするんです。新鮮な干物(?)ってなんか変な表現ですが、これがまた美味しい。干物にすることによって、刺身とはまた違った味がでてくるのも楽しい。塩梅によって味が変わってくるのもまた楽しい。釣れすぎた場合でなく、普段でも刺身で食べきれない場合には干物を楽しむことが多いです。

代表的なのはアジですが、それ以外にもなんの魚でもできます。ハナダイ、イサキ、タチウオ、シロギス、マダイ、カマス、カサゴ、 メバル、ホウボウ、サバ、カレイ、ヒラメ、カワハギ、などなどなど。いろんな魚がそれぞれ個性ある干物となって食卓を賑わしてくれます。干物にすることにより、アデノシン三リン酸が完全にイノシン酸に分解し…などの理屈っぽい話は抜きにしても、干物は旨いです。酒の肴にしてもおかずにしてもグッド。

ということで、我が家のベランダに魚干し網は必需品なわけです。

もうひとつ、漬け物もいいです。味噌漬け、粕漬け、塩漬け、いろんな方法がありますが、味噌漬けが一番のお勧めでしょうか。焼いたときの味噌の香ばしさが酒飲みのココロをくすぐってやみません。作り方は簡単で、魚を下処理したら、味醂で溶いた味噌をぬったくって寝かすだけ。味噌を塗る前に、塩で水出しをすることもありますけど、まあ、あまり難しく考えないで味噌を塗るだけでも十分美味しいです。干物に使える魚は全て味噌漬けができましが、イナダ、ワラサなど干物に向かない魚も味噌漬けなら美味しく作れます。味噌漬けにすると味噌のコロイド成分が生臭みを消して…などの理屈っぽい話は抜きにしても、味噌漬けは旨いです。酒は進むし、飯は減る。

というわけで、うちには味噌漬け専用のタッパーウェアが食器棚に鎮座しています。

刺身、塩焼き、煮付けにはあくまで生魚にこだわります。余った場合はきっぱりこれらの料理は諦め、冷凍にはしない。代わりに、干物、漬け物で魚を美味しくいただくのが、うちの料理パターンです。

2001/5/7 Yasuhiro Ii

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