遠征というより旅行釣行 大分ツアー2002

 4年前に関サバの味覚に魅せられて始めた大分通いも今回ではや3回目。 関サバもさることながら、当地独特の釣りに触れあう楽しさや、釣り仲間との時間などが楽しいツアーであります。関東近辺の釣りであれば、わたし単独で企画は簡単なんですが、九州となるとそうもいかない、格安航空券の手配やら、泊まる場所にレンタカー探し、釣り宿探し、など。fmlのメンバーの人達や、大分の人たちの厚意で、今年もまた楽しい釣りを楽しむことができました。

初日は姫島まわりの活きエビ餌

 出発は金曜日。当然仕事なんで、午後休でもとってゆっくり羽田へ向かいたいところなんですが、この日はあいにくデザインレビューなんでものが入ってしまい抜け出せない。夕方ぎりぎりまで仕事やって、羽田へ直行となりました^^;。荷物は朝にコインロッカーに預けておいたです。

 大分空港へ付きレンタカーで伊美へ移動。民宿では、遅い時間にも関わらず、心づくしの料理を用意してくれました。マコガレイの刺身、真子つきのワタリガニ、地ダコの刺身、茹でたシッタカ、アサリの雑炊、鴨鍋などなど。ビールと日本酒でほろ酔い気分、温泉に使って仕事の疲れも洗い流し、ぐっすりと眠りました。5時に起きて、さあ釣りだ!

 お世話になるのは伊美港の順栄丸。小型船ながら、船長は面倒見のよい、暖かさが伝わってくる方でした。最初はマコガレイをやろうってんで、餌のボケジャコを用意してくれました。このボケジャコ、当地ではカレイ釣りにメジャーな餌だそうです。他の餌より食いがいいとのことなので、今度東京湾のカレイ釣りでも使ってみよう。

 仕掛けは普通の片テン仕掛け、東京湾と同じです。ハリス3号に針は流線の12号、オモリは30号です。他の人は竿でやっていますが、私はビシマ道具を使いました。大分でもビシマを使う人は多く、船にちゃんとノズリ竹がついているのが嬉しかったです。船長が私のビシマをみて「ずいぶん間が狭いのう」と言うので「これは深いところでもフケがでないように、間を広げながら打っている。大原のタイ釣りではこういうものを使う人が多いんです」と荒井式ビシマの説明をしました。

 さて、マコガレイ釣りなんですが、どうも潮が速すぎるらしく、カレイの食いはいまいち。ベラやトラギスのアタリを楽しみながら、前半戦のカレイ狙いは終了となりました。船では2枚のマコガレイが上がった(このカレイがまた旨そう)んだけど、私は本命型見ず。まあ気にしない、次にいこ!^^;

 次に船長が用意してくれた餌は活アカエビ。マダイの餌にうってつけ(^^)。ハリス6号1mの仕掛けが配られて、これに活アカエビとつけます。付け方は東京湾のスズキ釣りとまったく同じ。エビを殺さないように神経を避けて針を打ち、針先だけを抜きます。エビは元気にぴんぴんさせるのが肝。これを30号のオモリにダイレクト接続。超シンプルな仕掛けです。

 私の期待はアコウ(キジハタの関西名)なんだけど、「瀬の上流すから、何が食ってくるかはわからんがの」との言葉で、みな期待を込めて当たりを待ちます。最初にあてたのはSさん。ソゲクラスながらヒラメが上がりました。いーじゃんいーじゃん、ヒラメならいーじゃん、と見てると私にもアタリ。送って待つけど針ガカリしなかった^^;。ビシマのヒラメはこれまでやったことないのでタイミングがようわからん、マダイならバシコン合わせで対応できるけど。

 カブラも使ってみたんだけど、そうするとどうしてもヒラメの食いが落ちるみたい。やっぱ郷に入っては郷に従えと仕掛けを戻すとすぐにアタリ、2度目の引き込みであわせると、乗った!(^^)。ソゲが上がってきました。その後にも1枚追加して、ヒラメ2枚の釣果になりました。あと、良型のカサゴも2尾交じり、満足満足。

 船長は「釣れなくてすまんの」と言ってたけど、関東ツリオヤジの感覚では、釣果は十分。楽しい釣りをさせてもらった船長に感謝、です。

二日めはいよいよ関サバだばだ

 国東から大分市内に戻り、その晩は地元の釣り仲間と宴会。臼杵フグの店で、トラフグづくしが比較的安価で楽しめるのは大分ならでは。この臼杵フグ、無毒養殖しているので通常のトラでは猛毒の肝も食えるのが特徴。ヒレ酒をたっぷり飲んで、ほろ酔い気分で市内のホテルで熟睡。

 翌朝は大分西港へ。5時半なのに寒いのなんの、日の出の時刻が遅い九州らしい朝です。恵比寿丸に乗り込み湾口の釣場へ。

 関サバと関アジ、どちらも有名ですが、ここではアジよりサバの方が遥かに特徴的です。確かに関アジは旨い、でも、東京湾のアジ、例えば走水のキアジと比べると、私は東京湾ア軍配を上げたいところです。東京湾にも旨いアジはいる。しかし、サバの方は、関サバにかなうサバは関東にいません、身質からして違う。サバであるがサバではない、それが関サバです。4年前はぶっとい関サバが大漁、この夢よふたたび、というのが大分にいくときの思いです。船宿の看板はアジサバなんですが、わたしの期待はサバオンリー。

 当地ではコマセビシを下につける、いわゆる「下サビキ」を使う場合と、サビキの上にコマセカゴを付ける関東スタイルと2つの仕掛けがあります。アジの場合は下サビキ、サバの場合は上カゴが多いようです。この日はマルアジが主体なので下カゴ仕掛け。

 軟調長竿に電動リールというのが通常のスタイルですが、私は走水用の手ビシ道具を持参。これは荷物を減らしたいというのが主な理由ですが^^;。手ビシ道具の先にサビキ仕掛けとコマセカゴを付けてスタート。さっそくアタリがあって、上がってきたのは35cmのマルアジ。春に旨い関アジ(ヒラアジ)に対し、マルアジは秋に旨い魚です。関アジとはいいませんが、脂の乗りは抜群で、いいおみやげになります。

 次いで上がったのは本命のサバ。でも型が小さい、30cmくらい。東京湾なら迷わずリリースするんですが、今日はサバを釣りにきた。40cmオーバーという贅沢はいえないし、小さくても関サバ、サバ特有の酸っぱさもないので大事にキープ。

 サバが釣れたところで、手ビシは疲れるのでやめて^^;、貸し道具の電動セットにチェンジ、こりゃらくだ^^;;。というのも、この日は群れを追いかけては仕掛けを下ろすの繰り返し、外房の「おっかけアジ」のコマセ版です。船数が多いのと、群れの移動が早いので、けっこう忙しい釣りになりました。多点掛けも少なく、手ビシよりも竿の方が機動力に優れます(バラシにくさでは断然手ビシなんすけどね)。

 終わってみればサバが6尾にマルアジ多数。クーラーの中は十分なお土産になりました。地元ツリオヤジいわく、今日は釣れねー、とのことだけど、これまた関東ツリオヤジにとっては十分な釣果です。唯一残念なのは大サバが混じらなかったことだけど、まあ、こればかりはしょうがない、贅沢はいえないところ。

 久留米ラーメン大砲で締めて、空港へ向かいました。家に戻り、魚を捌いて刺身で一杯。当日食べきれない分は干物、これまた極上の干物ができました。

 関東での釣りはそこそこの経験がありますが、日本は広い、まだまだ楽しい釣りがたくさんあります。そんな感慨も深い2日間でした、来年の遠出は何にしようか今から楽しみです。

2002/11/25 Yasuhiro Ii

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