秋田初釣行その1、鳥海山沖の電気釣り
秋田県平沢港に初釣行。ディープマスターことテル岡本氏の仕立船に仲間入りをさせてもらっての釣行でした。空路庄内空港に降り、山形経由で秋田入り。釣り船、飛龍のある平沢港は山形から約一時間。秋田空港よりも庄内空港利用が近いです。平沢は、秋田の銘酒「飛良泉」の蔵元がある街でもあります。
当地の釣りは電気釣り。水中に集魚灯を入れて釣る方法です。仕掛けは枝素7号の太サビキ。これにアジ、サバを食わせて、そのまま放置プレイにして、ヒラメ、ブリを狙います。もちろん、まっとうにアジを釣ってもOKです、アジは真面目(?)に釣れば釣り放題でした。さらにテンビンに吹かせ仕掛けでマダイも狙えるという、なんでもあり状態の釣りでした。
マダイの餌はユムシとアオイソメの抱き合わせ。スーパーコールデルを使いたいとこだったけど、まだ入荷していなかったです。さて、気合入れてマダイからのアタリを待つも、これが音沙汰なし。
23:00近くになり、マダイもヒラメも釣れない。ここでアタリの少なさに耐え切れなくなって、サビキ仕掛けにチェンジ。真面目にアジ釣ろう^^;;。で、小アジを一番したの針につけて、とりあえず色気をだしておきました。
すると、きたんですね、この仕掛けで。落としたとたんにガクガクッと激しいアタリ。ひと呼吸待って竿を立てるとギュワーンという重み、ヒラメだ。細めのサビキ(ハリス4号)を使ってたので、中層の引きをいなしながら浮かせたのは2kgのヒラメでした。
さんざん苦労してマダイやヒラメを専門狙いにしても釣れず、アジでも釣ろうと肩から力を抜いたとたんにヒラメゲット。皮肉なもんですが、やはり地元の仕掛けを使って、まっとうな釣りをするのが一番効果的。こういうことは何度も経験しているんですが、今回も結論は同じでした、郷に入れば郷に従え。
で、AM0:00に沖上がり。船ではヒラメ3枚、マダイ2.5kgが一枚、クロソイ、アイナメは嬉しい外道。アジは釣り放題、マサバやマイワシも交じり、賑やかな釣りでした。
港に戻ったのがAM2:00、そのまま寝る時間もなく、オキメバルは3:30に出船。あいにくの雨模様なんだけど、船は走る走るで2時間弱、オキメバルのポイントに到着。
オモリは250号、水深は120-170m。フラッシャーサビキを使い、針にはホタルイカのワタ付きゲソを付けます。この地で強力なアイテムは、秋田の藤井商会から発売されているバケ針、通称「フジッシャー」です。関東では上州屋でしか手に入らないという代物。少し値は張るけど、根物への効果は抜群の仕掛けです。
オモリが底についたら、少し底をきってアタリを待ちます。さっそく竿先がガクガク。追い食いを待つも後が続かないので、上げてみると30cmのウスメバルが付いていて、まずは第1号をゲット。
反対舷では好調に上がっています。型も40cm近くのが交じり、5つ6つ付いてきてる。わたしも投入のたびにアタリはあるものの、数、型ともに反対舷とは見劣りする状況。でもまあ、贅沢はいえない、型のよいウスメバルが投入のたびに掛かってくるのだから。
これが本命のウスメバル。型は25-38cmというところで、30-35cmが中心サイズでした。たまに水圧で内臓を吐き出して上がってくるメバルがいるんだけど、この内臓にはびっくら。脂で覆われぬるぬる、コマセを食っているわけではないのに、こんなに内臓に脂があるのにはびっくりしました。
9時をまわるとアタリが遠のいてきて、船長は大移動。ここからアタリが活発になって、外道も多彩になるという楽しい釣りの始まり。
地元ではガヤと呼ばれる魚で、和名はエゾメバル。関東では見かけない魚です。身はやわらかくしっとりとして、クロメバルに近いです。しかし、身は癖も無く上品な味。関東のメバルファンに受け入れられやすい味だと思います。
マゾイことキツネメバル。市場価値としてはウスメバルより下みたいなんだけど、味はピカ一。刺身はもちろん旨いんですが、今回は塩焼にしてみました。真っ白で癖のない身は超上品。なによりも旨いのはこいつの皮。旨みがギュッと詰まっています。
こぶりながらマダラも上がりました。こういう魚が上がると、北の海にきたなー、とあらためて思います。
これは飲み屋のメニューでおなじみのホッケ。場所によってはこいつがわんさか食ってきて、邪魔者扱いされることもあります。さしずめ、アジの外道のサバと同じ地位でしょうか。
終わってみれば43Lクーラーがまんたん。釣った魚は発泡スチロールに詰めて、クロネコヤマトの宅急便。帰り道は荷物も少なくて楽々でした、この夜は疲れていたけど酒が進む進む^^;。
ウスメバルは他のメバル族に比べて、身が硬いです。煮付けはもちろん、塩焼にしてもベリーグッド。煮る場合は、内臓をださずに水から煮るのが良いと地元の人に教わりました。やってみると、腹の脂(腸のまわりに付いている)が煮汁に溶け出し濃厚な味。身はしっかりしていて、普通のメバルの煮付けとはひと味違いました。
そんなこんなで楽しい秋田ツアーでしたが、この日の釣果はどちらかと言えば不調だそうです。秋田沖の魚影の濃さおそるべし、を実感した2日間でした。
2004/6/18,19 Yasuhiro Ii