いやぁ、楽しかった、神津島はパラダイス

11月8日、シマアジ狙いに神津島にいってきました。船は重郎平丸。下田からAM3:00出船、神津島まで走り、帰りは15:00くらいに下田着という長時間の釣りですが、往復はベッドで仮眠をとれるので、体力的には楽です(外房に徹夜でいくよりも楽)。

釣れました、シマアジ。それも1-2kgのが6枚(船14枚)という大満足釣果(^^)。竿頭ってことで船長に写真とってもらいました。それを拝借したのがこれ。仲間内では「反則技で相手をこてんぱんにして恍惚とする悪役レスラー」との言葉を頂戴していますが、まあ、なんとでも言ってください(笑)。

重郎平丸のURLは、 http://www.jurohei.com/です。他にも刺激的な画像があるので一度ご覧になってください。船宿のHPのなかではとりわけスマートなデザインのHPだと思います。

詳しい模様は、つり丸の12/15号(12/1発売号)に釣行レポートとして載せることにしましたんで、そちらを読んでいただけると嬉しいです。ここではそこに書ききれなかったことを書きます。

神津島のこと

実はわたし、神津島は初挑戦。これまで避けていたわけではないんだけど、神津島といえばモロコはじめ大物ポイント。それに船代も23000円とそれなりに掛かる場所。どうせ行くなら万全の準備をしてって、できる釣りをエンジョイしたいと考えてたわけです。そうなるとなかなか腰が上がらないのが私の悪い癖、こないだのソデイカも企画から10年経ってやっと実現したのだけど、神津島もそれに劣らない準備期間の長さでした。

もともと小物釣り師を自称する私なので、島まわりの遠征釣りにいくなら三浦半島に2−3回、という経済優先の計画を立てていたというのもあります。まあ、なにはともあれいろいろあって、今回の神津島初挑戦となった次第です。

シマアジ仕掛けのこと

シマアジはウィリーにスキンを巻いたいわゆる擬似針仕掛け。この手の釣りは、東京湾のハナダイで私の好むところ。初めての釣りだけど、仕掛けは自作してこうと決めました。市販品の出来合いの針は値段がかなり高いと感じたこともあります。

仕掛け作りのパラメータとしては、ハリスの太さ、長さ、針の大きさ、形状などもあるんですが、全部のパラメータを変えると膨大な量になります。なので、ハリスは8号、針は太地ムツ16号、枝間は80cm、枝素は20cmとオーソドックスな値に固定しました。変えるパラメータは、下巻き糸の色とスキンの色。

下巻き糸はハナダイ用のが流用できるので、定番の383緑にピンク、白の大三元カラーに、薄青、蛍光黄のアクセントを加えて5色にしました。スキンは白とピンク。これの組み合わせだけと10通りになりますが、ピンクのスキンを使うのは色の混在を避けて、下糸が白とピンクの2種類にしました。よってタイイングパターンは7通り。仕掛けは4組あれば足りるだろうってことで、3本針仕掛けx4組で12本の針を作成。針数は4本針が普通のようだけど、編み付けの手間が掛かるので3本でいいや、と結構アバウトな選択でした。

ピンク糸に白スキンと、白糸にピンクスキンでは巻き上がった色が異なります。どっちが良いかはシマアジに聞かないとわからない。まあ、どれかの色には食ってくるだろ、という考え方です。

で、結果なんだけど、結局最初に選択した仕掛けの先針に6尾が食ってきました^^;。なので仕掛け交換なし。先針は白糸に白スキンというもっとも色がない色。この白針があたったのか、それとも先針という位置条件が良かったのか、それは不明です。今後釣行回数を重ねて、配色パターンを確立させることは可能かとは思いますが、そこまで神津島に回数を通う余裕はないでしょう^^;。

いずれにせよ、この釣りは遠征釣りの中ではもっとも三浦近辺の釣りに近い雰囲気を持っていると思います。仕掛けに限らず、コマセワークや誘い方など、東京湾の釣りの応用がきく部分は多いので、私にとってはとても馴染みやすい釣りでした。

重郎平丸の小林船長のこと

とにかく陽気で面白い人でした(見た目はちょいといかついけど)。なんか大物狙いの船長ってキツイイメージあって(まあ、私の偏見もありますが)、バラシでもしようもんならカミナリが落ちるような印象あるんだけど、小林船長は客がばらしてもいたって平静(のように見える^^;)。せいぜいマイクで「あー、逃がしちゃったー!」と叫ぶくらい。内心歯ぎしりしてるのかもしれんけど、それは表にださないです。

釣り方にしても、聞けば教えてくれるけど、細かいところは釣り人の創造性に任せてくれているようなところあります。ようするに、オマツリなどで他人に迷惑かけなければOKという感じです。まだ2回しか乗せてもらっていません(一度は銭洲)が、そういう印象受けました。

アナウンスも面白い。「はい、やってください」の合図の変わりに「キェー!!」と叫んだりします^^;。その後「あ、いまの投入の合図ね。たまに吼えるから気にしないでね」ときます^^;。魚探反応がいいと吼えるかどうかは不明。アドバイスが単純明快なのも特徴、シマアジのバラシが多い、どうすれないいの?の問いには「やさしく、しなやかに」とひとこと。カンパチ掛けて苦闘している人には「まーけまけまけまけまけまけぃいい!」とひとこと(アドバイスなんか?^^;)。 まあ、とにかく面白い船長です。初めての人は右舷の胴の間で釣るのがオススメ。

シマアジの引きのこと

「どうせアジだろ」と甘くみてましたが、これが引く引く^^;。重量あたりの引きの強さではトップランクの魚かもしれないです。1-2kgのでこんだけ引くんで、オオカミクラス、いや5-6kgのが掛かったら大騒ぎになりそうです。船長いわく「でかいの取るの難しいよー」にも納得。今の時期でもたまに大型が食っているんだけど、みなバラしてしまうそうです。大型だと「根を這ううように泳ぐ」とのことで、根ズレでハリスがいくとのこと。そのうち一度お手合わせ願いたいものです、オオカミさん。

カンパチ泳がせのこと

これは今回は残念型みず。まあ、カンパチは夏の銭州でしっかり釣らせてもらったので、今回はシマアジが主役というところで悔しくありません(ほんまか?^^;)。ここんとこ10kgオーバーの型もでているのだけど、この日はあいにくのシケ模様で大型ポイントには入れず。それでも、3-4kg級ながら短時間にバタバタと竿が三本入るのには興奮しました。泳がせ釣りって独特の興奮感がありますね。

多彩な外道のこと

コマセ釣りだけあって、いろんな魚が交じります。定番はウスバハギ、これがでかくて50cmあります。こいつの引きにはドキリとさせられます。薄作りにすると透き通った白身で貝のようなテクスチャがある魚です。サンノジは強烈な引きですが、身は淡白すぎていまいち。酢味噌で食べるのが定番ですが、まあ、シマアジがあるんでわざわざキープする気は起こらずリリース。イシダイ、イシガキダイは嬉しい外道でしっかりキープ。カサゴも東京湾最大サイズがきました。変わったところでは巨大なオジサン、こんなにでかいオジサンは初めてみた。最初は緋鯉かと思ってしまった^^;。ハガツオはカンパチ用のムロを食ってくれたにっくき外道。あとは、スマガツオも混じります。餌用としては、ムロアジ、マサバ、マルソーダ(締めて使う)というところでしょうか。エイなんてのも上がってましたが。

隣の船でロケをしていたこと

ウシバナのポイントで隣を流す剛徳丸にはカメラクルーがいました。キャストは上野ひとみ嬢。Sky Perfect TVの釣りビジョンのロケでした。白いレインギアに黄色のバンダナがひときわ目立つひとみ嬢、あちらの船の釣果はどうだったのだろう?うちんち、Ch753は解約されてしまった^^;んで、どなたか観た人いたら様子を教えてくりー^^;。

シマアジの味のこと

刺身については、ここであれこれ言うことはないです。天然シマアジといえば、誰しもが認める最高級魚。脂の乗り具合、しゃっきりとしたテクスチャ、刺身を引いたときの姿形、欠点のみつからないパーフェクトな刺身です。

また頭が旨い。頭に塩をしてまるごと焼きます。カマの部分はもちろん、額の部分からもたっぷりと身がとれます。これがまた旨い。シマアジの兜焼きって料理屋のメニューでは見かけないんだけど、こんな旨いもんを誰が食ってるんだろう?てな具合です。

五枚に下ろしたときの血合いは鍋に。煮てもこれまたしっかりした身で、鍋ネタにしても遜色ないと思います。子供らは刺身を鍋の湯にくぐらせてしゃぶしゃぶ風にして食べていましたが、半生の身も旨くなかろうはずがない。

結論として、どうやって食べても美味しいという、あたりまえの結論でした^^;。塩麹漬けは熟成中ですが、これも楽しみ。

今後の見通しのこと

船長に聞いたんだけど、なかなか慎重で、はっきり教えてくれません^^;。期待してたのは、「年内いっぱいはこの調子でいくよ、水温下がるとオオカミ級も増えてくるから楽しみだね」 てな具合ですが、返ってくるのは「潮次第だね」との答え。「でも、例年ならば年内はこの調子でいくんじゃない?」と聞いても「やっぱ潮次第だね。水温低下するまではこれが続くだろけど」の答え。じゃ、水温下がれば終わっちゃう?と聞くと「いや、水温下がるとでかいシマアジ食うよ」ってきました。まあ、 あまり軽々しく釣れることを保障することはしたくなさそうでした。潮が悪ければどんな好ポイントでも魚は食わない、というのは全国共通ですから。

最後に

もっと早くから神津島に通っていれば良かった、と、ちょっと後悔しました(笑)。また行こうっと!

2001.11.10 Yasuhiro Ii

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