ノッコミ第一陣、松輪瀬のマダイ   松輪/成銀丸 2006/03/15

 ここ最近、マダイ釣りの回数が減っています。すっかり春めいてきて、ひさびさにコマセダイをやってみたくなり、乗っこみマダイの御機嫌伺いにいってきました。

 宿はいつもの成銀丸、このところマダイの人気も落ち気味だそうで、4種類の乗合を出している状態。19tの遊漁船最大級の新造船もこの日はお客さんが少ないので出番なしでした^^;。

左写真: 綺麗な3kgの♀のマダイです。東京湾のマダイはグラマラスで、不思議と顔立ちも整っています。都会のマダイなんかな?

 朝寝坊してしまって、宿についたのは出船20分前の6:40^^;、それで釣り人は私が4人目。空いている右のミヨシで支度をして出発。

 場所は吉野瀬の45-50mライン、もう釣り場の水深はすっかり乗っこみモードです。朝一で左のトモにワラサが上がり、左のミヨシに小型のマダイが上がったけど、それ以降は沈黙。潮の濁り具合はいい感じなんだけど、流れがちょっと緩いのと、餌取りがむちゃくちゃ元気なのが苦戦の原因です。

左写真:この日のタックル。アルファタックルのヘッドクォータR2P 330に、シマノのオシアジガー1500P。最近私が愛用している正統派ストロングスタイルのコマセダイタックルです。道糸はコマセが出やすいようにPE8号を使います。

 時間は10時過ぎ、ここまでアタリはなし。何度か、タイが食いそうな雰囲気には遭遇してたんだけど、針ガカリには至らず。場所を少し浅めのところに移動して2流し目、やっと竿先が押さえ込まれました。

 竿を手に取り、リールは巻かずに竿だけで魚を起こします。これはいわばマダイの品定め、どんくらいのサイズがをここで判断します。

 けっこう重くて、竿だけでのリフティングはできません。こちらと同じように魚も様子を伺っているようです。次の瞬間、底に向って突っ込みました。糸をださずに上げられるサイズではないので、ドラグを緩めて糸を送ってやります。魚は何度かの突込みで底まで戻りました。

左写真: 上顎のいいところに針が刺さっています。これなら針が外れる心配はなし。やりとりさえ間違えなければ取れるカカリどころです。

 ちなみに、食わせた棚は底からハリス分+4mでした。餌取りがうるさいので、棚は高く高く取っています。この棚で食ってくるのはやる気のあるタイだけ。

 一旦底に戻ってもらてからは、竿のバットパワーを利用してゆっくりと浮かせます。長竿だとここらへんが楽だし、R2Pはいわゆるぺな竿とは違って、しっかりとした復元力を持っているので、魚を浮かせるのは楽ちんです。

 その後は、魚の引きに合わせて竿でためて、糸を出す必要はありませんでした。ハリスを手繰ってボコッという泡と共に浮いたのは綺麗な3kgのマダイでした。

左写真: 備えつきのバケツでは窮屈。この後に血抜きをして、野締めにして持ち帰ります。

 結局この日の釣果はこの1枚でしたが、マダイ釣りは3kgが一枚とれれば満足な釣りです。

 家に帰って、ひさしぶりの春鯛料理。東京湾の鯛は身の透明度が高くて、脂の乗りも上々。特のこの時期のマダイは包丁に脂がべっとりと付くくらいです。

 3kgサイズだと身が硬いので、刺身は数日寝かせた身の方が美味しいです。しかし、初日の死後硬直がまだ解けない身を薄くそぎ造りにして食べるのもそれはそれで美味しい。しばらくはマダイ尽くしが楽しめます。

左写真:胃の中からでてきた小型のコウイカとシコイワシ。オキアミ以外にこんな餌が混じっています。かなり食欲旺盛なマダイなんでしょう。餌が良いので、鯛自体の食味も良いのが東京湾の特徴。

 マダイの真子は膨らみ始めています。まだ産卵までにはしばらく時間が掛かりますが、このマダイは産卵のために浅場に移動してきた魚、つまり乗っこみのマダイです。

 松輪瀬は関東屈指のマダイ乗っこみポイント。3月から5月いっぱいまでが乗っこみのシーズンです。40-50mの浅い場所で、大型の鯛が食ってくるのが乗っこみの特徴。そして、潮の条件がばっちりと合うと、荒食い状態になるのが楽しみのひとつです。マダイの御機嫌が良い日にあたることを期待する釣り人で賑わうのが、これからのシーズンです。

下写真: 腹の中の真子。産卵直前には黄色味が強くなり、血管も太くなってきます。

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