ショウサイフグは小型ながら、大迫力のトラフグ登場

太東・海鷹丸 2007/01/21

 ショウサイフグは各地でさかんに釣られるようになった。東京湾伝統の釣りながら、外房でもかなり前からやっている。特に昔からさかんなのが大原。そして太東、飯岡、勝浦、千倉、白浜にもショウサイフグは多い。さらに近年では湘南や日立久慈でも新ターゲットとして確立しつつある。

 私はといえば、もっぱらフグは東京湾ばっかり、というか野毛屋ばっかりで、外房のフグに行ったのを調べてみると2002年のこと。実に5年ぶりの外房ショウサイフグだ。

 よく言われることに「東京湾と外房のフグは別の釣り」というのがある。オモリの重さやシャクリの強弱、さらには針数も違えば餌も異なるなど、モノもテクも違うと思って釣った方が、良い結果になることは間違いないだろう。

 しかし、同じショウサイフグ釣り、もっとスケーラブルな釣り方はきっとあるはず、というのが以前に外房で釣ってから考えていたこと。しばらくはその釣り方を探索してみよう、と思っている。

上写真:でたーっ!のトラフグ2.5kg。今年はトラフグが多いという情報を得たのも、今回太東に足を運んだ理由のひとつだった。

 まず、カットウの針。もう何年も前から、外房のカットウ仕掛はダブル針、あるいは2本針のスタイルだ。良し悪しはここでは触れないが、私個人的には、針数を増やすのは嫌い。やっぱりカットウはひとつだけ、これが王道。

 市販の外房フグ仕掛けには1本カットウのものもあるが、ハリスの長さ(オモリからカットウの長さ)が長すぎ。20cmもあるとわたしのシャクリでは掛からない。やっぱり10cmが良い、ということで、カットウは自作していった。

 自作といっても簡単。東京湾で使っているカットウから針とハリスを外して、外房用の25号オモリに付け替えるだけ。野毛屋の健流カットウシステムはこの点がすごく便利だ。

左写真: ショウサイフグのアタリはよく、みるみるうちにバケツは埋まる。しかし、この日は型が細かい。年が明けてからのこのサイズは珍しいと常連さんも言う。

 餌はアオヤギだ。これは2つ、3つを餌針にたっぷり付ける。しゃくり幅は細かく、優しくというのは東京湾と一緒。そしてオモリを落とす時もゆっくり優しく、という健流の教えをそのまま外房で行った。たぶんこの釣り方は今の外房では亜流だろう。

左写真: 自作のカットウ。東京湾と違うところはオモリの重さだけ。ナツメオモリに凧糸を使うのは野毛屋伝統の方法、そしてハリスに付けた夜光玉とビーズは健流のアイディアを拝借。

 そして大事なのは竿。いまでこそ各メーカーから外房用のフグ竿が発売されているが、言わせてもらえばどれもこれも短い。

 もっともフグ竿のラインナップが充実しているアルファタックル海人河豚でも、1.38m, 1.52m, 1.68mの3通り、どれも短い。最低でも1.8m欲しい、ベストは2.1mというのが、私が欲する外房フグ竿の長さだ。

左写真: というわけで、今回使用したのはかつての名竿、G.Medalistカワハギ本調子2.1mにABU5501C3。かなり良い感じで使えたけど、実は手持ちでこの釣りにぴったりな竿があったことに気づきました。次回はそれ使います。

 この日はナライが強くてウネリと波をあわせると船は3mほど上下する。これだけの上下動があると、1.5mくらいの竿だと糸を張ったまま底をキープできない。こんな短い竿を使っている人は、シケの中ではどうやって釣っているのだろう?

 さて、カワハギ竿と自作東京湾スタイルのカットウ、釣り方は優しさ優先の健流フグ釣法。たとえ釣れなくても今日はこれで行くつもり。しかし、始まってみると、やはりこの釣り方でフグは食ってくる。朝のうちはしゃくり方がなかなかしっくりいかなかったけど、それでもぽつぽつと食ってきて、小型主体ながらトータル52尾。数としては十分だ。

左写真:太東港にある海鷹丸。この後船長はタコ壺を静めにまた海にでていきました。

 そして、左隣ではトラフグが登場、わたしのカットウに食ってくれなかったのが残念。他には、外房名物のイシガレイ、ヒラメと間違うばかりの良型が上がる、根まわりではアカメ(ヒガンフグ)も顔を見せた。

 東京湾スタイルの小幅しゃくりにソフトランディングは、海が静かでないと難しい、この日はシケ模様だったが、なんとか数は出た。もう少しこのタックルと釣り方は追求してみるつもり、次回は場所を変えてみます。

下写真:皿にてんこ盛りのフグ身。刺身でも空揚げでもGoodでした。

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