台風一過の東京湾、元祖ライトタックルアジ船で遊ぶ

金沢八景・荒川屋 2007/07/16(Mon)

 この三連休は台風予報で大騒ぎだったけど、実際には日曜にちょっと吹いて出船できなかっただけで、土曜日、月曜日(海の日)は余裕で出船できました。東京湾ではではナライだったんで、海もそんなにかき回されてない様子。

 さて、最近は猫も杓子もライトタックルというくらいの流行をみせていますが、東京湾のライトタックルアジ発祥は、この金沢八景の荒川屋。独自に工夫した天秤や仕掛けで、ライトアジのパイオニアとなりました。が、この宿はシロギスの手錬れが集まる宿で有名なんで、どうもライトアジの知名度はキスに負け気味って感じです。

左写真:幅広の東京湾アジ。サイズは16-22cmの中アジだけど、味はピカ一です。

  もともと、ライトタックルの釣りは、軽いタックルを使うことで魚の引きをより楽しもうという釣りで始まったもの。この釣りが流行するにつれ、糸を細くしないとライトじゃないとか、小さいアタリを出すのがライトタックルの目的だとか、いろんな人がいろんなことを言ってますが、原点は軽いタックルで魚の引きを楽しむ、これに尽きます。

 また、道具の扱いが楽なので、子供でも大丈夫。小学生に130号ビシ、っていうとオモリが重くて扱うのに苦労する子もいますが、30号であれば誰にでも扱えるのが良いところ。

 この日も、2組の親子連れが乗船し、ほのぼのファミリーフィッシングの雰囲気です。

左写真: 左のテンビンが荒川屋特製のライト用テンビン。ゴムは手芸に使うような柔らかいゴムです。ビシは横目ビシの30号、当初はプラカゴに外付けオモリを使っていました。これらは無料で貸してくれます(紛失の場合は実費)。コマセはアミエビ、付け餌はアミコマセです。

 仕掛けにも工夫が凝らしてあります。糸癖をとりやすく、吸水性のないフロロを使い、細めの1.25ハリス。特徴的なのはその長さで、全長なんと80cm。

 これは、魚を取り込むときに、テンビンを竿先すれすれまで巻き込んで、魚をごぼう抜きにするための短さです。

 この取り込み方だと、初めての人でも簡単に魚が船の中に取り込めます。魚を船に入れたらリールのクラッチを切って糸を伸ばしてやればOK牧場。これを130号のビシでやったら、穂先が折れちゃいます、ライトタックルだからできることのひとつです。

左写真:荒川屋の特注品仕掛、1枚200円。 

 この日は朝のうちほどナライが少し残っていたものの、次第に凪てきて良い天気。本命アジはぽつぽつの食い。シコイワシが投入のたびに食ってきます。今日は午前船、料理の時間もたっぷりあるので、シコイワシはキープしてイワシ料理をすることに。アジは17尾、シコイワシはちゃんと数えてないけど、70-80尾くらいいたと思います。おみやげ十分で沖上がり。

 荒川屋の貸し道具は1.8mくらいの先調子の竿が用意されてました。30号オモリでのコマセ釣りにはちょうど良さそうな調子。

 私が持っていったのは、クロステーパーF6 200。30号のオモリをしょわせると胴から曲がるやっこさなんだけど、パワーは600号のオモリにも耐えるMPGの強靭さを持ってます。魚を掛けたときは面白いことこの上ないです。ただ、ビシを穂先まで巻き上げてからのごぼう抜きには、ちょっと柔らかすぎたかな。

 リールは小型両軸ならなんでも良いです。道糸はPE1.5号が船長の推薦の太さ。むやみに細い糸を使うのは、トラブル(ビシの損失や穂先絡みでの道糸切れ)の元になるのでやめた方が良いです。また、細い糸は消耗も激しく、交換コストがかかります。

左写真: クロステーパーF6 200にカルカッタ小船1000。

 別船のシロギスは、良型狙いだったようで、数はトップ21尾と少ないものの、ぶっといシロギスがごろごろしてました。

 これから暑くなると、アジの季節です。散歩感覚で乗れるのが半日船のよいところだし、親子でのファミリーフィッシングにもオススメな釣りのひとつです。

左写真:出船前の風景。右がシロギス船、左がLTアジ船。

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