タックル解説

竿 - 従来のリール竿の3倍近い長竿を使う

 現在のところ、専用竿はありません。 アオリ釣りの長竿に求められる要件は、長さは2.7〜3.6m、20号オモリを下げて穂先が垂れる胴調子、材質は反発力を生かすため、CGコンポジットのチューブラーブランクで、カーボン比率が高いもの、さらにしゃくりを入れるためには総重量が150-180gの軽さの竿、がこの釣りに適しています。

 市販品では、イワシメバル用の竿がもっとも近いものです。黒川船長が良いと言っていたのは、アルファタックルの「メダリスト旬メバル300」。しかし、この竿は数年前にディスコンになっています。 現行モデルとしては、「プロファイターメバル300」があります。私の使っているのは、ポイント&ペグで売られている帆柱興産の「Attacker 30-360, 30-300」です。カーボン含有率が高いメバル竿がちょうど良い感じです。

 その他の要件としては、グリップが長い方がしゃくるときに肘が支えられて楽です。あとは、強度が必要。一日しゃくりを繰り返すため、竿には相当の負担が掛かるので、それなりに丈夫なこと。穂先から穂持ちには絡みにくいULガイドを使っていればベターです。

 また、長竿といっても、コマセダイ用やヒラメ用のムーチングロッドはこの釣りには向いていません。自重が重すぎることとオーバーパワーがネックで、軽量の仕掛(餌木と中オモリ)とのバランスが悪いです。

 現時点では、専用竿はありません。長竿アオリ専用竿の登場が待たれるところです。

道糸 - 細いのはダメ

 竿に次いで重要なアイテムが道糸。野毛屋ではPE3号を推奨しています(PE4号でも可)。PE1号や2号の細い糸は、この釣りには向いていません。PE3号は餌木への力の伝達を妨げないためです。コマセシャクリ釣法でPE8号を使うのと同様に、潮によって曲がった道糸が直進性を得ようとする力の分散を抑えるためには、オモリによる張力に見合った糸の太さが必要です。中オモリと餌木の負荷では、PE3号が適当というのは黒川船長の経験値による選択です。
※道糸が太い方が力が伝わる理由については、黒川船長は伸びの少なさを指摘しています。実はこの理由だけは私と意見が違うところです。私は、PEは新品と使用済のもので網み目が絞られることによる伸びは発生するが、使用時の伸びはほとんど発生しないと考えています。ここではあえて私の考える理由を書いています。道糸がある程度の太さが必要という点については互いの意見は一致しています。

様々な形の中オモリ。棒型でサルカンが鉛に埋められていないものがオススメ。

中オモリ - 浅場は8号、深場は10号

 秋から冬にかけては、8号の中オモリでOKです。冬になり深場を攻めるときは10号にします。2005年は、1月29日から10号使用になりました。

 ちなみに、野毛屋の棚指示は「海面から中オモリまで」になります。他の船宿では、海面から餌木までを指示をだすところもありますが、間違えないように注意してください。

餌木 - 大きい餌木には大きいアオリが乗る、の経験則

 黒川船長は、餌木4.5号を推奨しています。これは良型アオリの乗りが4.5号の方が良いためです。残念ながら、私は4.5号の餌木をほとんど持っていないため、いつも4号で釣っています。大きな餌木については、今後試してみます。

 色ですが、長竿釣法の場合は、あまり関係ありません。どんな色でも乗ってきます。オレンジとピンクの2色があれば十分でしょう。長竿釣法が完全に普及して、全員が長竿でしゃくった場合には、従来と同様に色による差がでてくる可能性はありますが、混在した場合は長竿が生む餌木の動きの方が、餌木の色よりもアオリへのアピールが高いです。

リール - 軽いほど良いが、無理に軽くする必要は無し

 リールは軽ければ軽いほどいいのですが、あまり小さなリールだとキロオーバーのアオリが掛かったときに巻き上げに苦労します。短竿シャクリの場合は、250g前後のアンバサダ1000番を使ったりしていましたが、しゃくり幅の狭い長竿釣法では、それほどリールの重さに気をつかうことはないと思います。アンバサダの4000番(350g前後)で十分でしょう。

ハリス - 昔と変わらず、ナイロンの6号

 あまり気を遣わないところではあるのですが、6号でも5号でも大差ありません。上からの棚指示をきちんと守れば、根ガカリはまず無いです。フロロカーボンでも可ですが、私は蛇口 に掛けるチチワを作りやすいナイロンを使っています。


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