名称 | AlphaTackle 海人 餌木シャクリ | ||
長さ | 3.0m | 重量 | 158g |
オモリ負荷 | - | 先径/元径 | 1.6/13.6mm |
継数 | 2 | 仕舞寸法 | 155cm |
調子 | 6:4 | アクション | Medium |
素材 | C99%/G1% | 適合ハリス | - |
ガイド数 | 18 | 価格/購入価格 | 25K |
備考 | 史上初の長竿アオリ専用竿。2005年10月発売。 |
2004年のアオリ長竿ジェネシスを受けて、他社にさきがけていち早く商品化のアクションを起こしたのがアルファタックルでした。
ブランクスルーのトリガグリップ。アクション重視の設計が感じられます。 |
以下、ほとんどは私の主観になりますが、スペック的な特徴は2つ。
ひとつは、あえて2ピースにしたこと。3ピースだと、中継ぎを柔らかくして、竿全体の曲がりをソフトにできますが、あえてシャクリアクションに注力した2ピースだと思います。よりシャープなアクションで、餌木に与える動きはよりコントロールしやすくなると思うのですが、
これは使ってみて確認します。
トップは絡み防止のMNST, 2番以降は調子を損なわないCLDBSG、元5つはCLCSGと最新モデルを装備。 |
カラーは薄いブルーを貴重に青を混ぜて、なかなかカッコ良い仕上がりになっています。
ロッドケース。海人は「うみんちゅ」ではなくて「かいじん」と読みます(^^)。 |
まあ、竿は触っただけではその特徴の半分くらいしかわからない、と私は思っています。あとは船の上にもっていって、しゃくって、アオリを乗せて、とりこんで、という一連の仕事をしてもらってから、また追記するようにします。
あとは、ひとつの竿をあれこれと色んな釣りに使いまわすのも私の趣味のひとつ^^;なんですが、この竿はアオリの長竿以外にも色んな釣りに使えそうです。エビタイ、スズキ、マゴチ、イシモチ、などなど。余裕があれば、アオリ以外の釣りにも使ってみようと思っています。
【使ってから思ったこと】 2005/12/17
穂先絡みが少ない
いちばん快適に感じたのはここです。MNトップに、2番以降はLDBを使っていますが、穂先に糸が引っかかってもテンションを掛けたまま軽く振ればすぐに外れることがほとんどです。この点では、ULガイドを使っている遊撃手よりも使い勝手が上。竿を引いて穂先に手をかけて糸をほどく、という作業が減りました。
チョー軽い
試しに持ってみて、と渡した人の多くは、その軽さにびっくりします。見た目は3mの長さがあり、さらにガイド数は18個と、見るからに重そうな外見なんですが、ブランク自体が軽いため手にもった感じがすごく軽いです。これは重心が手元に近いせいもあると思います。
トリガグリップはこの釣りには◎
トリガグリップの難点はその重さ、しかしこの釣りにおいては重さを補うメリットがあります。キュッとしゃくる瞬間の力を、中指を掛けたトリガグリップに集中させることにより、安定したシャクリが可能になります。で、このグリップに相性のよいのはロープロファイルのリール。特に手の小さい^^;私には、トリガグリップにABU4000番のような大口径のリールは握りきれないところがあります。テロワールを考慮して(^^;)、okumaのVS200が最適なマリアージュ(^^:)になると思います。
バットパワーを活かせるかは釣り人次第
これまでアオリ長竿専用竿はありませんでした。それをメバル竿で代用してきたのですが、海人餌木シャクリ300はメバル竿とは明らかに違います、それがバットパワーが強力なところ。バットパワーが強いメリットとしてはざっくり言えば、
・ よりシャープなしゃくりが可能
・ 大型アオリを浮かせるのに適している
デメリットは、
・ 腕への負担が大きい
・ 小型アオリのときに釣趣に欠ける
になります。ここらへんは釣り人の好みが入る領域でしょう。ひとつ懸念していた、アオリの抱きつきの良さについては、実釣テストの結果はまったく問題なかったです。最初の乗りの後に引き込みを待つと、アオリは餌木への二次攻撃を開始し、餌木にはガジガジ歯型をつけてくれました(^^)。
トップが視認性の良いカラーであればモアベターよ
昼間の釣りでは問題のないことですが、午後船アオリは夕まずめを攻めるときもあります。この時に、穂先30-50cmは白あるいは蛍光色にしてもらえると快適です。まあ、こういうのは自分で塗っちゃう人もいますが^^;。
*** あとがき
いろいろインプレッションを書いていますが、史上初の長竿アオリ専用竿ということを考えると、個性的で良い竿だと思います。特に、ツーピース、絡み防止ガイド、トリガグリップ、超軽量設計については、この価格(実売価格は16K前後とのこと)では、文句のつけようがないところでしょう。バットパワーの良し悪しについては好みが分かれるところだと思いますが、最近の両手シャクリ派にとっては、バットパワーによる疲れはないと思います。この竿は、雑誌で言えば創刊号(^^)、このフロンティアスピリッツこそ、いちばんの価値かなと思います。
先週の日曜かな、オリジナル餌木で有名な横須賀のヤギタ釣具店で、この竿の売れ行きを聞いてみたところ、かなりの好調なようです。具体的数字はここでは挙げませんが、私が聞いた感じでも、え?そんなに出たのというくらい出ています。長竿アオリ釣法が浸透してきたことがよくわかります。
すでに海人餌木シャクリ300を追って長竿アオリ用の竿を出してきたメーカーもあります。今後どんなメーカーからどんな竿がでてくるか も楽しみなところですし、海人餌木シャクリのさらなる進化も期待したいところです。
海人餌木シャクリ300 釣果アルバム
右に持っている1杯は1.3kg。釣り上げた時には大きさではキロ半以上あるかなと思ったんだけど、意外に身が薄かった。身が薄いのは筋肉質なのか?、引きはこのサイズとは思えないくらい強かったです。足一本で掛かってしまったこともあり、穂先が水面まで持ってかれましたが、長竿の効果で、タメと浮かしに不安はないです。このくらいのサイズから上になると、海人餌木シャクリのバットの強さの真価がでてきますね。
2005/12/11 長井沖/小見山丸/4杯
左はジャスト1Kの良型アオリ。 長竿を綺麗に曲げてくれました。この日は7杯と好釣果。
2005/11/30 竹岡沖/野毛屋/7杯
右の写真はは800gサイズ。夕まずめを狙う勝山の乗合では、穂先への糸がらみの少なさが重宝されます。海人餌木シャクリ300のトップは絡みが少ないのが特徴。
2005/11/26 勝山沖/宝生丸/4杯
2005/11/12 大貫沖/野毛屋/3杯+スミイカ1
2005/11/19 網代沖/ゆたか丸/2杯
ここ数年で流行している餌木スミイカにも十分対応できます。
2005/11/05 鴨居沖/きよし丸/スミイカ7杯
この釣りにも長竿が有利だと考えています。良型モンゴウとスミイカが混じって十分な釣果でした。
2005/12/03 金谷前/かず丸/モンゴウ、スミイカ交じりで15杯