Midsummer Ribbonfish - ライトタックルで狙う浅場のタチウオ

8月になると東京湾ではタチウオが釣れさかります。釣りの面白さと食味の良さで人気の魚種。夏場の特徴は浅いところ食うことで、水深は10-20m。これをライトタックルで狙うのがまた面白い。

 鴨居のきよし丸はスミイカでは何度も乗せてもらった宿です。小田船長も、若いときから野毛屋のスミイカ船で妖怪オヤジ達を相手にしていただけあって、スミイカ釣りが十八番なんだけど、スミイカのオフシーズンにお客さんがいないのが悩みどころ。

 エビタイ、マゴチなどもやるんですが、鴨居の港はどうも立地条件があまりよろしくない。こういうマニアックな釣りやってると、釣り人が集まりにくい。複数の船を持っている大きな宿ならともかく、船ひとつで出しているきよし丸では、お客さん集まらないと食ってけない。

 この状況を心配しているのが野毛屋の黒川勇治船長、とにかく手軽にできて人気のある釣りを定着させて名前を売れ!というのが、勇治船長からのアドバイス。春から続けていたマルイカの終了時期、さらにタチウオのスタート時期とあって、今年からタチウオを看板に出して乗合を始めました。

 さっそく、つり丸の取材でいったけど、問題は人不足。なんせ、スタートしたばっかりの乗合なんで知名度はゼロ^^;。当日は私の釣り仲間に娘を連れての釣行でした。さらに、小田船長の友人である、金沢八景鴨下丸の高山船長も応援にかけつけてくれて、タチウオ初日は順調にスタート!

 この鴨下丸の高山船長、ええ人やぁ...小田船長が.タチウオ始めるってんで、餌や貸し道具も用意してくれて、いろいろ面倒みてくれました。昼にはそうめんや、タチウオの刺身を作ってくれたり…。そしてやはり、きよし丸が新しい釣りを始めることを心配して気を遣っていました。小田船長も良い友人に恵まれています。今度は鴨下丸に乗せてもらいにいくからねー!^^

さて、釣りの方はというと、これが楽しい。もともとタチウオはけっこう引きが強い魚なんだけど、ライトタックルだと竿がひん曲げられて掛けた娘はパニック状態^^;。ただ、タチウオはのべつまくなしに引かないで、上にも泳いだりするんで、水深が浅いことと相まって子供でもちゃんと釣れます。

 アタリはむちゃくちゃ多いです。でも食い込まない、これがタチウオ釣りのいらいらするとこであり、面白いとこです。なんとか食い込ませようと、あたってから止めたり、引いたり、送り込んだり。針を大きくしてみたり、小さくしてみたり。それでも手を焼くところはまさにゲーム感覚。

 これまで娘にはショウサイフグやコマセダイなど、いくらかテクニカルな釣りをやらせました。しかし、これだけアタリが多くて、これだけ食い込ませられない釣りはタチウオが初めて。すっかり熱くなって、早起きしたにも関わらず沖上がりまでずっと集中していました。

 左の写真はアタリがきたとこ。でも、この後食い込まないんだよね。竿も1.3mのライトな奴、リールはキス用のスピニングリールです。 この他にも、ルアー(メタルジグ)で釣ってもOKです。

タチウオの英名はRibbonfish、優雅な名前ですよね、顔はギャオスだけど^^。刺身にすれば適度な脂の乗りで最高です、皮が切れやすいので身を引くのにちょっとコツがいります。ぶつ切りにして塩を振って焼くだけでも、ふわふわの身がうまうま。たくさん釣れたら、塩を振って水出ししてから、味噌を味醂で練りこんで塗って、味噌漬けを作れば、さらに美味しくなります。もちろん、干物にもベリーグッド。

 きよし丸のタチウオ乗合は8月15日開始、スミイカが釣れだす10月まで続きます。それまでのマルイカ船では一人二人の客でもちゃんと出船して頑張っていたきよし丸ですが、タチウオは4,5人はコンスタントにくる釣り物になって欲しいと願ってます。客少なくてもへこまずに頑張れー。(詳しい模様は、つり丸の9月15日号で紹介します)

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